指先採血によるアレルギー検査
「ドロップスクリーン」について
★当院では食物アレルギーの診断および診療のためには、ドロップスクリーンを原則利用いたしません。
保育園入園などの理由で食物アレルギー確認のために検査を希望されましても対応いたしかねますのであらかじめご了承ください。
不必要な除去を避けるため、ソバ、ピーナッツ、エビの摂取をしたことのない方には検査を原則行いません。
なぜ当院にドロップスクリーンを導入したか?
「よく鼻かぜを引くけどアレルギーなのかもしれない。」
「春先に鼻水をよく出すから花粉症だと思うけど、風邪かもしれないし、はっきりしない。」
「スギ花粉かもしれないし、ヒノキかもしれない。」
「舌下免疫療法をやってみたいけど、アレルギーを確認するのが面倒、採血が怖い。」
普段外来をやっていると、このような方はたくさんいらっしゃいます。血液検査をお勧めしたいとも思うのですが、採血に伴う痛みや結果が出るまでの時間を考えると、
患者さんも私も、「また今度でいいか…」と延び延びになってしまうことも多いように思います。
スギ花粉症やダニによるアレルギー性鼻炎には、舌下免疫療法という根本治療が可能になりましたので、小さな負担で短時間にできるアレルギー検査のもつ意味合いは大きいと考え、導入を決めました。
ドロップスクリーンとは?
注射器を使わずに指先から少量の血液で41種類の花粉・食物・動物に対するアレルギー検査を行うことのできる機械です。大きな針を刺す必要がなく、指先から採血する際も小さな針を刺すだけですので、少しチクリとした程度で痛みが少なくお子さまへの負担を最小限に抑えることができます。
30分程度で検査結果が出ます(待合の状況によっては結果説明を次回にさせていただくこともございます)。保険や受給券が使えます。保険適応ですので医療証のあるお子さんは窓口での医療費の負担はありません。3割負担の方は5000円程度の負担になります。
ドロップスクリーンの特徴
- 注射器を使わずに検査を実施できるため、血液検査が苦手な方やお子さんへの負担が少ない検査です。
- 保険適応です。
- 親御さんの検査も可能です。(3割負担で検査に5000円程度かかります。一度に一人しか検査を回せないため、おこさんと同時に検査することはできません)
- 早ければ採血してから約30分で結果がでます。
- 以下の41項目のアレルギー検査が同時にできます。
検査の流れ
- 通常の診療時あるいはWEB問診にてご希望をお伝えください。
- 指先から採血し検査を行います。
※注射器は使わず、1滴の採血で検査が可能です!
(機器にエラーが出た場合などには再検査が必要になることあります。) - 当日に結果を知りたい方は、検査後30分程度お待ちいただきます。待合の状況によっては、院外でお待ちいただいたり、次回診察時の結果説明をお願いすることもございます。
ドロップスクリーンは、1人の検査に30分必要です。その間、同時に他の人の検査をすることができません。当院では現在1台のみの運用ですので他の方が検査をしている場合、すぐに検査ができない場合がございます。また同じ理由で、ご家族複数名が同時に検査することはできません。
こんな方におススメします!
- よく鼻かぜをひくが、アレルギーかもしれないと思っている方。
- 気管支喘息や鼻炎があり、アレルギー検査を行いたいが採血が苦手な方。
- スギ花粉やダニに対するアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)を希望される方。
- イヌやネコを飼おうと思っている方。
注意点
- 検査結果が陽性であっても、アレルギーと診断するべきとは限りません。
特に食物アレルギーにおいては、検査結果が陽性であっても、特に症状なく摂取可能なことは多くあります。普段食べられている食材を、検査が陽性だからといって摂取しないようにするのは不適切な対応となります。 - 特に症状がない状態で、食物アレルギーの確認のために検査を行うことはお勧めしません。自己負担は別にして、安くはない検査ですし、不要な検査は慎むべきと考えています。検査を行うかどうかは、最終的に医師の判断によります。